フリートーク

白と黒の世界を臨む

September 14, 2015

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「書道をやっています」と聞くと、何を想像しますか?
学校での書写の授業を思い出すでしょうか?
最近だと、テレビなどで取り上げられる書道パフォーマンス等を想像されるでしょうか?

「書写」は正しくきれいな字を書くことを学ぶ国語の学習ですが、
「書道」は芸術の分野になり、大体の場合、まず古典を学ぶことから始めます。

古典とは、中国は主に唐代以前、日本は平安時代以前の書です。
法帖(ほうじょう)としてまとめられていて、それらをお手本として練習します。
そんな、「古典の書をお手本通りに書く」ことを「臨書(りんしょ)」といいます。
書道の基本的な学習法で、おそらく、どんなに上級者そして大家になっても続けている、大切な学習法です。

古典の法帖を手元に置き、忠実に、形、筆遣いを真似て書きます。

草書の法帖 草書の法帖。赤い円の中は同じ「書」ですが、法帖によってこんなに違います。

真似て書くって簡単そうですが、なかなか同じようには書けません。
全体の形、とめ、はらいなどの特徴、筆の運び方。
一つが表現できるようになれば、また、できてない所が見えてきて
書く度に課題が増えるようで途方に暮れます。

隷書の法帖 隷書の法帖。学習法付きの本も多いです。

さらに、どんな筆、紙がその書にふさわしいか、墨の色はどうするか、も考慮し、
果ては、その書が書かれた時代背景、書いたときの心情なども学習します。
細かく分けると、形を真似ることを形臨、それに対して、意臨といいます。)

仮名の法帖、右が臨書 仮名の法帖、右が臨書。同じ雰囲気を持つ紙で、“若菜”にちなんで模様と色も春らしいものを選んでいます。紙の大きさも真似ます。

なんか苦行のように語ってしまいましたが、先人の書の素晴らしさに感心しながらそれを追求していく奥深い楽しさがあります。
何より、練習することで知識、技法として習得していき、自分の創作につなげることができます。

また、臨書のみの作品を募集する展覧会もあり、作品制作の1ジャンルでもあります。
臨書作品を鑑賞して気付くのは、同じ法帖をお手本にしていても、決して同じ作品にはならないことです。
決められた型の中にも必ず、書く人の個性は存在する。とても興味深いことと思っています。

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ライター紹介

ARIAKE.C

アートディレクター

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