CATALOG LOVER’S

第9回 見積書はここを見よ! 

June 10, 2016

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――A、B、C、Dの4社から見積もりを取り寄せたログ子。金額も、明細項目もあまりに違う見積書を前に、頭を悩ませるのであった。

ログ子:金額は、A社とB社ではあまり変わらなくて、C社は他に比べて安すぎ。D社は逆に高すぎ。金額の違いって、どこからくるんですか?

博士:そのまえに、ログ子さん、A社とB社の見積書の違いがわかります?

ログ子:えーと、A社は内訳が細かく書かれていますが、B社のは、“制作 一式、企画 一式、印刷費 一式”と、やたら「一式」が多くて、内訳がわからないですね。

博士:一式、とだけ書いて、内訳が詳しくかかれていないと、どこまでしてくれるのか、どんなスペックのものが仕上がってくるのかよくわからなくて、心配ですよね。

ログ子:確かにそうですね。

見積書

博士:たとえば撮影費を見ると、B社は、「一式」としか書いていませんが、D社は、写真点数○点までと明記されています。A社の場合は、備考欄に、撮影日数5日とする、と明記しています。
ただ「一式」としか書いていないのは、内訳が説明できないということなんです。お金を払う側としては、そこはきちんと確認したほうがいいんですよ。
制作コストをなるべく下げたいのはどこも同じ。明細がわかれば、どこを削るのか、優先順位もつけやすいですしね。

ログ子:なるほど~。C社の見積もりがかなり安いんですが、明細を見ると、制作費が他社よりもかなり安いようですね。

博士:安いからといって喜んでばかりもいられないんです。「ライターやカメラマンを社内に抱えていて、外注費がいらないから安い」のであれば問題ないのですが、もしかしたらクリエイティブの質があまり期待できないのかもしれません。
要チェックですね。過去の仕事を見せてもらって、どの程度のクオリティを期待していいのか、確認したほうが安全です。
印刷費も、会社によって大きく差がでるところです。特に、用紙のコストは、印刷費の中で大きなウエートを占めるから要チェック。安かろう悪かろうの用紙では、仕上がりも安っぽいものになって、イメージダウンになってしまうかもしれません。 ほかにも、色校正や、写真の加工、図版制作など、点数などが細かく記載されているか確認しましょう。

ログ子:でも、写真の加工や図版の制作点数までは、作る前の段階にはわからないかも。

博士:確かにそのとおりなのですが、ある程度の見通しを立てておかないと、お互いに苦しいことになってしまうんですよ。
受注する側は「思ったより作業料が増えたのに、安く見積もってしまって損をした」、逆に発注側は、「成り行きで作らせていたらどんどん制作費がふくらんで、最初とはかなり違う金額になってしまった」ということになりかねないですからね。

それから、意外に忘れがちだけど大きいのが、配送費なんです。ログコさんの会社では、カタログは、お客様にどうやって届けていますか?

ログ子:営業担当が直接持参することが多いですが、お客様は全国にちらばっているから、送付することも多いですね。

博士:そうでしょう。カタログ1冊を送るといくらかかりますか?

ログ子:去年の実績を見ると、カタログって重いから案外かかってますね。年間の合計金額を見ると、○万円も!

博士:そうなんです。あれもこれも入れたい、とページ数が増えた結果、配送料も跳ね上がるということがありますから、印刷する前に用紙の重さを考えて「束見本」(注)を作るのが一番安全ですよ。
さて、制作会社が決まったら、いよいよ制作がスタートですね!

ログ子:ようやく制作の話に入るんですね! 楽しみ!

次回に続く)

<今回のポイント>
・「一式」と書いてある見積もりは、内容を確認しよう
・安さだけにとびつかず、安い理由を確認しよう
・写真や図版点数などの点数はできるだけ具体的に見積もろう
・配送コストも忘れずに

(注)束見本=本番と同じ用紙を使って、実際に作る本と同じ大きさのページ数の見本を作ること。完成版の本の重さや厚さを正確に知るために制作する。

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