フリートーク

DTPのアナログにまつわる豆トリビア
〜下版って…〜

October 11, 2017

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「トリビアとは_ 人生に全く必要のないムダな知識。でも、つい人に教えたくなってしまうような雑学・知識」

デジタル化される前の製版・刷版を知る私が、デジタル・アド・サービスに入り「!」と思ったことがあります。
手作業時代の業界用語が今でも使われていることは多いのですが、その1つに「下版(げはん)」という言葉があります。

「版がないのに『下版』って言うんだぁ〜」という率直な感想・・・(?)

社内では完成したデータを印刷会社に渡すことを、「下版PDFを作成する」とか「下版する」と言います。
実際にはデータを送ることなので、「下ろす(おろす)」こともしないのですが…。

デジタル化される以前は、紫外線で露光するフィルム写真の技術を応用して「製版」というフィルム版を作り、そのフィルム版を印刷用の版(アルミ製や樹脂製)に露光して「刷版」を作るという作業を行っていました。
印刷の始まりが版画や印鑑のハンコと同じ原理から発展していったものなので、物体として「版」が存在したわけです。

そして、「下版」の「下」という言葉
会社の建物内の部署の配置として、印刷部門は一番下の階(できれば1階)にあるのが理想的です。
特に大きなサイズの大量・高速印刷ができる印刷機は相当な重量があることが一つ。そして、大量で大きな用紙(A1やB1サイズより大きな紙を人の身長位に積み上げて)の搬入・搬出のために、トラックからフォークリフトに乗せてそのまま印刷機の近くまで運ぶことは、非常に大変なことだからです。
出入り口は段差がなく、扉は大きなシャッターか壁一面もあるような大きな引き戸です。
(大きなロール紙を使う印刷の場合は紙を運ぶための専用の機材が必要だったりもします)

前工程から後工程へ、常に上の階から下の階へ、版を下ろしていました。
文字通り「下版」です。

会社によって「下版」という用語を使う段階は様々あって、統一した決まりはないようです。
私が知っている限りでは、以前は製版担当者から刷版担当者にフィルム版を渡すことだったり、刷版から印刷工程に版を渡すことでした。
自分が受け手であれば「下版される」、送り手であれば「下版する」などと使い分ける場面もありました。

仕上りに近い紙面の体裁になった後、レイアウトや色、文字も全てOKで変更なしという状態にして、次の工程に渡すことを「下版」と言うのは、今も昔も共通のようです。

現代的な意味で「下版」という用語を使うのも
「版の下(もと)になるもの」
と捉えれば、間違っているということではないのかもしれません。

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SAKURAI.C

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