レコメンド&レポート

秋の夜長に妄想を

September 29, 2014

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

先日、世田谷文学館で開催されていた「日本SF展・SFの国」に行ってまいりました。

星新一、小松左京、手塚治虫、筒井康隆、真鍋博といった、日本のSF黎明期の作家たちが、SFという文学を日本で確立し、浸透させるために集い、奮闘した歴史をたくさんの資料とともに紹介した展覧会です。

展示内容は、各作家自筆の創作メモや原稿、愛用の品、「SFマガジン」歴代の表紙、「鉄腕アトム」「火の鳥」(手塚治虫)の直筆原稿や「20世紀少年」(浦沢直樹)の原画、特撮関連の資料などもりだくさん。
「人類の進歩と調和」をテーマにした1970年の大阪万博には、小松左京、手塚治虫、真鍋博をはじめとする大勢のSF作家がかかわっていたことを知り何やらワクワクしたり、「ふわふわしたものが好き」という理由で星新一がテディベアをそばに置いていたことに愛おしさを感じたりと、終始、とても魅力的な展示でした。

ミュージアムショップも関連書籍が充実しており、あれもこれも欲しくなりましたが、筒井康隆とカート・ヴォネガット、1冊ずつを購入しました。

さて、本展の監修は、筒井康隆と豊田有恒。
私、SFには、それほど造詣が深いとは言えないのですが、筒井康隆さんが大好きなのです。
理知と狂気を、混沌と統制を自在に行き来する様がたまりません。

ここで、展示のなかにあった、筒井康隆さんの印象的な言葉をご紹介します。
「理想、思想、空想、構想、幻想、奇想、追想、人が心に想像するところのものは、さまざまな名で呼ばれているのだが、小生、小説を書くものにとっていちばん大切なものは妄想ではないかと思うのだ。妄想というものは、ときには猥想などと言われるように性的な空想だけだと思われがちだがなかなかさにあらず、すべての想像の根幹にあり、着想と言われるもののすべてはここから発するのではないかとさえ思う。」
(筒井康隆『創作の極意と掟』から)

秋の夜長。読書の秋。
たっぷり、妄想と読書をして過ごしたいと思います。
ちなみに、ブログのタイトルは、いちばん好きな筒井康隆さんの作品『残像に口紅を』の響きを何となくもじってつけてみました。

140926_fre_01

<写真>
右から、真鍋博さんが装幀・挿絵を手がけた、筒井康隆さん『メタモルフォセス群島』(初版です!)、世田谷文学館で購入した筒井康隆さん『文学部唯野教授』とカート・ヴォネガット・ジュニア『スローターハウス5』(こちらのカバーイラストは、和田誠さん)。

世田谷文学館
http://www.setabun.or.jp/index.html

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

ライター紹介

TAKEUCHI.H

コピーライター

--

お気軽にお問い合わせください。
ご質問やご相談を承ります。どうぞ、お気軽にお問い合わせください。

お問い合わせ

メールマガジン登録
バックナンバーへ

最新の制作事例や季節のトピックス、デザイナーのつぶやきなど、das.ならではの情報をお届けします。
なお、メールアドレス入力前に「個人情報の取り扱いについて」をご覧ください。
ここでご入力いただきましたeメールアドレスは、メールマガジン配信のためだけに使用いたします。

follow us
google+