――原稿ができてほっとしているログ子。そこへふらりと現れたカタログ博士。
ログ子に衝撃的なひと言を浴びせるのであった……
博士:ログ子さん、原稿ができてひと段落ですね。でも、まだまだ山で言えば3合目というところですかね。
ログ子:博士、いきなり何を!? まだ3合目!?
博士:ログ子さん、カタログは文字だけではできないんですよ。
ログ子:そんなことわかってますよ。写真がないと……。 は!写真!!!
博士:そうです!写真です! 撮影の手配はログ子さんの大事な仕事ですよ!!
ログ子:えー!? 何千点もの写真、どうすればいいんですか!? (アセアセ)
博士:落ち着いて!! 従来品の場合は、昨年と同じ写真を使えばいいから、新たに撮影は不用。必要なのは、新製品、それと特集ページの写真です。
どんな写真が何点必要かは、台割をもとに制作会社が作ったデザイン案に示されているので、ログ子さんがしなければならないのは撮影する商品集めです。
ログ子:な~んだ、それだけでいいんですね!
博士:甘~い! 撮影の段取りを甘く見てはだめですよ!
スタジオの確保、カメラマンの確保はもちろん必要ですし、時間内に予定通りに撮影を進めるためには、現場での人の配置や時間管理も重要。これらは経験を積んだ制作会社にまかせれば安心ですが、かんじんの商品が揃っていなかったり、間違ったものが届いていたりしては撮影が予定通りに進行しません。
特に新製品は、撮影日までに調達できないことがないように、しっかり事前確認しなければなりません。ログ子さんの責任は重大なんですよ!
ログ子:は、はい、わかりました!
博士:撮影後は商品をきちんと梱包して、もとの部署にもれなく返却しなければなりません。
抜けやもれがないように、あらかじめ商品と担当者、返却先を記載したリストを作っておくといいですね。
ログ子:なるほど! ところで、撮影には立ち会った方がいいんですか? カメラマンにお任せでいいですよね?
博士:う~む、現場には制作会社のディレクターも入るはずなので、お任せでも大丈夫とは思いますが、時間が許すなら撮影には立ち会ったほうがいいんです。仕上がりイメージと合った写真がちゃんと撮れているかどうか確認する必要がありますからね。
ログ子:たしかに!
博士:それから、事前にデザイン案が決まっているので、どんな写真を撮ればいいかも決まってはいるのですが、時間が許すなら、予定とは違う角度のカット(アザーカット)も撮っておくこと。
最終的に使用する写真は1点かもしれませんが、途中でどんな変更があるかわかりません。カタログ以外に、チラシやwebサイトで使うこともあるかもしれません。 スタジオでの撮影は手間がかかるので、一度にいろいろなパターンを撮っておいたほうがいいのです。
ログ子:そうなんですね! だんだん自分がしなければならないことのイメージがはっきりしてきました。さっそく商品を集めなくっちゃ!
(次回に続く)