「カタログの目的」、もう少しわかりやすく言いますと、「カタログを作る目的」なるものについて述べようと思うわけですが、 まずその前に、ここで言う「カタログ」とは何か、簡単に定義しておきたいと思います。
ここでは、主に紙媒体などに印刷されたものを指しています。
チラシのようなものから数百ページにもおよぶ分厚いものまで体裁はいろいろありますが、企業等が自社の商品やサービスを紹介している、いわゆる「商業カタログ」と言われるものです。
あらっ?、と言うことは、目的など語るまでもないですね。
「商品あるいはサービスをより沢山売る」ためにあるのがカタログですから。
商業カタログである以上、これ以外の目的はあり得ませんもの。 話は終わってしまいました。
いやいや、けれどもこれでは、何かの偶然にせよ、このブログに立ち寄っていただいた皆様にあまりに申し訳ありません。もう少しだけ話を続けさせていただきたいと思います。
カタログを作る目的はこのように明確なのですが、ここからは、目的を達成するためにカタログが持つべき”役割”、つまり販売促進効果について、誌面デザインという観点から、少しお話ししたいと思います。(ほぼ私見です)
弊社は、BtoBの総合カタログ(数百〜千ページ超)の制作を得意としておりますが、このようなカタログの場合に求められる誌面デザインとはどんなものでしょうか。
「カタログ」という言葉自体を辞書的に述べてみますと、”商品や展示物などの品目を整理して書き並べたもので、目録や説明書、案内書をいう”と言うことになるそうです。(出典はwikiです)
目録(これに写真や図版が加われば図録)の代表格には図書館が発行する蔵書目録があり、その英文表記はズバリ”Library catalog”です。 カタログにはそもそも目録という意味があるんですね。
で、ちょっとこの蔵書目録についても考えてみましょう。
蔵書目録の編集で重要なことって何でしょうか。
一つは、数多い蔵書がわかりやすいルールに従って整理されていて、閲覧者が見つけやすいこと、
もう一つは、当然のことながら、記載される蔵書名やその解説が正しいこと、
この二つに集約されるのではないでしょうか。
つまり検索性(=わかりやすさ)と正確性です。
実は、大量の商品が掲載されるBtoB総合カタログの編集においても、同じことが言えます。
弊社においても、高い販売促進効果の実現を目指し、多くのクリエイター達が日々カタログ制作に携わっております。
そして、ある時はよりクールな誌面デザインを、またある時はよりインパクトのある誌面構成をと、日夜苦闘(?)を続けています。
苦闘の甲斐あってか、幸いにも弊社のカタログデザインは、クライアントの皆様から大変な好評を持って迎えられています。
しかし、ここで敢えて「検索性(=わかりやすさ)と正確性」です。
最高にカッコいい誌面デザインでも、お客様が目指す商品に辿り着けなければ意味がありません。
記載されている情報に万一間違いがあれば、納品後のクレームになってしまいます。
どちらも販売促進効果に対する大きなマイナス要因なのです。
必要な機能がしっかりベースにあっての、クール or インパクトデザイン、BtoB総合カタログにおいては、これこそが求められる誌面デザインなのです。
もちろん、すべての商業カタログにおいてこのようなデザインが必然、というわけではありません。
例えば、クルマや住宅メーカーのカタログでは、検索性や正確性も当然重要ですが、広告的訴求力のほうがより重要であり、パッと見の印象の良さが何よりも求められます。
そのカタログが使われる場面によって、求められる誌面デザイン(=機能)も変わる、これが、カタログ編集に携わる者にとって、忘れてはならない「基本中のキ」ではないでしょうか。
TAKEMOTO.S
アカウントエグゼクティブ
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