ショーワグローブ株式会社
産業用・店頭用総合カタログ 英語版
カタログ・パンフレット

デジタル・アド・サービス(以下、das.)では、家庭用・作業用・産業用各種手袋の専業メーカーであるショーワグローブ株式会社様のカタログ制作を担当しています。今回ご紹介するのは、2024年にタイ・バンコクで行われた国際展示会「CIOSH Thailand(シオッシュ タイランド)」用に制作した、英語版カタログです。
STORY
カタログ制作で、企業の海外展開を後押し
国内カタログから海外向けカタログ制作に発展
das.では、家庭用から業務用まで2,000種類以上の手袋を手がけるショーワグローブ株式会社様の産業用、店頭用総合カタログを2017年版から制作してきました。これまでにも国内で開催される展示会に向けたカタログ制作はありましたが、国際展示会用の英語版カタログの制作は初めてのご依頼です。そこには、「今まで欧州版をそのままアジア圏でも使用していたけれど、アジアのマーケットにふさわしい内容で再編集したい」という先方の思いがありました。
2024年2月からプロジェクトが走り出し、6月に行われるタイ国際労働安全衛生用品展「CIOSH Thailand」に向けてアジア圏用のカタログ制作がスタートしました。打ち合わせ当初から決まっていたのは、「すでに制作が進んでいる欧州版カタログのデータを踏襲し、アジア版を作る」ということ。ディレクターによるページネーション決定、画像チェックなどを経て、デザイン制作が進められました。
海外納品にありがちな輸送トラブルに配慮
ショーワグローブ株式会社様の商品のなかでも、アジア圏に展開する商品に絞った情報でありつつ、安全基準の表記もアジア市場に合わせる必要があり、欧州版のデータを引用しての制作とはいえさまざまな難題がありました。
一つは、データが正しいものであるか判断が難しいこと。引用元となった欧州版カタログも言語は英語で制作されていましたが、そのデータ自体が制作途中のものであったため、表記に誤りがないかdas.社内での校正確認にも力を入れました。
特に印象的だったのが、「.(ピリオド)」と「,(カンマ)」の混在です。同じ文章内でも2つの記号が入り混じってしまい、読みやすさを損なっている状態でした。細部まで社内校正を徹底し、表記をしっかりと整えることで現地の方々にも読みやすい文章を意識しています。
二つ目の難題は、印刷後の輸送問題です。当初は日本国内で印刷し、タイの会場へ輸送するという案もありましたが、船便の不確実さや税関の対応への不安が募り、タイ現地の印刷会社で印刷する方法を取りました。
これは、過去の海外案件の経験を生かし、確実に期日までに届けられるように配慮しての判断です。その結果、限られた時間でも正確かつ効率的な作業を行うことができました。
アジア諸国での見やすさ、使いやすさを追求
アジア市場のニーズに合わせたページ構成
ショーワグローブ株式会社様の数ある商品から、アジア市場に響くものが特に目に留まりやすいように配置を意識しながら制作しました。欧州版には掲載されていない新作も追加できるようにページネーションを調整しています。
欧州版は、メモやイメージ画像のみが掲載されたページを有する100ページ以上の構成でしたが、私たちが制作したアジア版は全76ページと、ページ数を抑えながらも遜色のないカタログに仕上げています。
国際展示会に向けたカタログ制作は初めてのご依頼でしたが、制作チームにとって今後の仕事の幅が広がる事例となりました。
迅速なやり取りで小さな問題も早期解決
カタログ制作を進める上で奔走したのは、ショーワグローブ株式会社様との仕事を長年経験してきたアートディレクターです。ここ数年で幾度となくカタログ制作に従事してきた経験から商品知識を有し、チーム内でも「かゆいところ手が届く存在」として活躍しました。
製造時期、ロゴ表記、安全基準マークの間違いなど、ショーワグローブ株式会社様と頻繁に情報交換を行うことで、問題点の早期発見、迅速で適切な対応につなぐことができました。欧州版カタログの再編集という複雑な工程でも、社内外での認識の齟齬(そご)を防ぎつつ、スムーズな進行を実現できました。
TEAM
- ACCOUNT EXECUTIVE:
- T.HIROTA
- ART DIRECTOR/DESIGNER:
- S.AMANO
- CREATIVE DIRECTOR:
- D.MATSUMOTO