企画・提案力で課題を解決

2022年から定番化されたミニマルデザイン

das.では、働き方変革を実践しているライブオフィス　「THE PLACE for Change Working」のパンフレットを制作しています。例年、掲載する情報や画像を支給いただき、スピーディーな制作を続けてきました。
転機となったのは、2022年のパンフレット制作です。先方から「スタイリッシュで高級なイメージを出したい」というご要望を受け、デザインを一新。このときに提案したデザインが功を奏し、2022年以降、同デザインを踏襲して発行されています。

両観音折りに変更し、「Team Base」の説明を追加

デザインの定番化が決まった2年目の2023年。株式会社内田洋行様が提唱する働く場として「Team Base」が加わり、新たな仕様を提案させていただきました。もともとは三つ折りだったパンフレットを、両端から中央に向けて内側に折り、さらに中央で二つ折にする両観音折りに変更。1ページ増やすことで「Team Base」の概念をしっかりと説明しつつも、各フロア説明の役割もしっかりと果たしています。
この事例のポイントは、単なるパンフレット制作ではなく、株式会社内田洋行様が提唱する「Team Base」という概念の言語化から参加できたことにあります。性質や本質をまとめ、理論化していくことで、これまで文章にまとめることが難しかった概念を「Team Base」の概要を分かりやすく紹介することができました。

内田洋行様が考える働き方変革の「概念」を視覚化

ぜひ手に取って見ていただきたいのが、黒×黒で内田洋行様の世界観を表現した「Team Base」のロゴです。「Team Base」は、Teamで働く機能を1箇所に集約した、フレキシブルなオフィス空間。その機能を表現したロゴを考案し、顧客認知の強化に貢献しました。
肌触りが良い凹凸がある紙に、傾けると文字が盛り上がるエンボス加工を施すことで、「Team Base」の概念を伝え、視覚的印象が強くなるように工夫しています。これは、「スタイリッシュで高級なイメージを出したい」という先方の意図をデザイナーがくみ取り、咀嚼した末に生まれたデザインです。
例年、掲載用画像もデータを支給いただく流れでしたが、デザイン変更、「Team Base」という新しい概念の追加に伴い、撮影からディレクションを行いました。「Team Base」とはどのようものなのか、しっかりとフロアを見せながらメッセージが伝わる構成にしています。

自発的な提案から生まれたパンフレット

今まで、働き方の変化に合わせたアップデートと共にデザインも変更してきた「THE PLACE for Change Working」のパンフレットですが、2022年以降はこちらのデザインが定番化され、印象に残る一冊を作ることができました。
「Team Base」の概念を追加した構成案は、長年にわたって株式会社内田洋行様を担当するクリエイティブディレクターによる、自発的な提案から生まれたものです。どんな制作依頼もただ作り上げるだけでなく、制作物に込められた思いや意図を考え、反映する――。これからも細部まで妥協しない、クリエイティブなものづくりを行なっていきます。